牧野富太郎の植物図

牧野富太郎「ホテイラン」の植物図。

先日の記事(『牧野記念庭園に行って来ました』)でも書きましたがどうしても飾りたくて高知県から取り寄せました。

やはりボタニカルアートとは異なり、対象に、より忠実。

それゆえに生き物としてのリアルさが伝わってきて少しの毒、恐さを感じる。

ボタニカルアートと比較して自分はこちらのほうに芸術性を感じてしまう。

恰好良い。


今回、もうひとつ一緒に「ヒメキリンソウ」の植物図を。

右下に記載がありますが明治時代に描かれています。

植物をよくよく観察されながらお描きになっている姿が浮かびます。

娘が自分も「うまく描けるようになるかなあ?」と言ったので

「上手、下手じゃなくて、よく観察することだよ。」と伝えました。

勝手な想像ですが、牧野富太郎博士の場合、絵がお好きというよりも当然ながらまずは「植物ありき」ではないでしょうか。だから根気のいる細部まで描き切れるしその細部までを表現しようと技術が身に付く。好きこそ物の上手なれ。

実際、この繊細な植物図からもの凄い根気と植物への愛が伝わってきます。

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「事」のための「物」だなんて。「物」から始まる「事」は展開自由。